岩瀬労に言わせろう!

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兄のこと

 大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手がレッドソックス戦の一回表の守備中に左手首を骨折した。巨人入団一年目から続いていた日米通算の連続試合出場は1768試合で残念ながら、ストップした。誰よりも本人が一番、残念で悔しい思いをしているだろう。
 野球、巨人とくると、たった一人の巨人ファンの兄のことを思う。<いわろう>は二男三女の五人兄弟の末子である。本当は三男三女の六人兄弟だったのだが、長男は赤ちゃんの頃、重い肺炎で亡くなっている。母が晩年になって、風邪気味の赤ん坊を映画館に連れて行き、風邪をこじらせたのが大きな原因だったと悔恨の念に沈んでいたのを覚えている。
 
 ところで、その次男でありながら長男の兄は、中学、高校を通して野球部のレギュラーで活躍したスポーツマンである。当時は父親と<野球部を辞めろ!辞めない!> で小競り合いをよくしていたのだが、終いには勝手にしろってことになってしまっていた。その兄の決まって自慢するのが<甲子園のグランド>での体験だ。兵庫県代表予選は、あの甲子園のグランドで執り行われていたからだ。晴れの全国大会に出場した経験はないのだが。兵庫県在住であったばっかりに、貴重な体験が出来ている。<甲子園の土の感触は違う>らしいのだが、野球そのものに、あまり興味のない<いわろう>には、なんの値打ちもない体験だと思う。

 その九つ年上の兄が、子供の頃恐ろしくて、近寄りがたい存在だった。兄と子供の頃は同室で寝起きを共にしていた。大学受験勉強を深夜まで頑張っている兄の背中は、とても凛々しく尊敬と憧れをも持っていた。その当時の<いわろう>は、まだ小学生で少年だったので、よけいに大人っぽくなってゆく兄が眩しかったのだろう。
 
それから何十年か時が流れ、兄も私も結婚し、子供を持ちお互いに父親となったとき、一人の男として向き合った兄の頼りなさには、何度となく落胆した。<いわろう>が、とても優秀であると言う意味ではない。生き方、考え方の違いが歴然としてきたからだろう。もちろん、どちらがいいという比較論でもない。互いを認め合う心が、現在の兄にも私にも欠けているように思う。もう、子供の頃にキャッボールを教えてくれた<お兄ちゃん>は何処にもいない・・・。いま、いるのは対峙する無感心な男同士だ・・・。
2006/5/12
by iwaserou | 2006-05-12 23:36 | Trackback(2) | Comments(0)
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