岩瀬労に言わせろう!

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<いわろう>は、団塊世代のジジイです!今日も元気だ!ブログが書ける!

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古女房を思った

 「おとといのお昼は何食べた?」って聞かれて即座に、それも正確にどれ程の人が応えられるのだろうか?また、突然街で見掛けた芸能人の名前を「ほら!あの連ドラのあの役の・・ほら?」ってなかなか名前が出てこなかったりする。「これってそろそろ、私も認知症なのかなぁ?」って落ち込むことがある。人生五十年以上もやってくれば、そんなこと誰しもあるだろう?いや、むしろ年齢にはあまり関係がなさそうで、それらは脳の基本的な働きによるものだそうだ。

 我々の脳の記憶を司っている器官では、必要なものとそうでないものを取捨選択して、自分にはあまり必要でないものについては記憶せずに、重要なものだけを記憶しているのだそうだ。コンピューターとの決定的違いがこの<忘却>するということらしい。おとといの昼飯に何を喰ったというより、今晩あれが食べたいと食欲をそそる食べ物に思いを巡らす方が、よほど生命維持には必要ということだろう。うまくできてるもんだ。この<忘却>する能力がなければ、脳の記憶容量がすぐにパンクしてしまうだろう。
 
 久しぶりに訪問した客先で、そこの社長さんに突然聞かれた。「岩瀬君!観たかネ?」
「・・・?」「いや~女房に連れられてネ」F社長は、この間の土曜日に封切った映画<明日の記憶>を夫婦で観てきたのだそうだ。F社長とは長年おつき合いさせていただいているのだが、一度も映画の話題なんか出たこともないのに・・・。「よかったね!文句なしだよ!」F社長はベタ褒めである。さすがに国際スターだね!渡辺兼が良かった!ってF社長は力説するのだ。

「いやネ!カミさんがネ!行こう!行こう!ってネ!誘うもんだから・・・」しきりにそう言い訳しながら、脚本がいいんだヨ!伏線が上手く施されていて、感情の高ぶりが計算されつくしていて、映画なんか観て泣くもんかって出掛けたF社長さんが、ついに負けて目頭にハンカチを当ててしまったそうだ。若年性アルツハイマーの病気のことを考えさせられるより、夫婦のあり方を考えさせられたらしい。ラスト近くでは、どちらともなく手と手を握り合っていたって、臆面もなく話していた。岩瀬さんもご夫婦で行かれたらいいですよ!F社長は帰り際もそう言っていた。<いわろう>は帰りのメトロでウトウトしながら、三十余年共に夫婦している古女房を思っていた。
2006/5/15
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by iwaserou | 2006-05-15 22:30

by いわろう