タグ:家族との関わり ( 102 ) タグの人気記事

人をはねた!

  今朝、東京都北区栄町の都電荒川線梶原―栄町駅間で、乗員乗客31人乗りの三ノ輪橋発早稲田行き電車が、ブレーキテストのため急停止した試運転中の電車に追突したと聞く。ところが、現場は見通しの良い直線らしい。なぜ?と思わせる<事故>である。追突した電車の運転手が<よそ見運転>していた?としか思われない<事故>である。逆に言えば、<事故>は本来、考えられない状況で起きることが多いのだ。
 
<いわろう>はニュース映像を見ながら、四十二三年前の<交通事故>を思い出した。
当時、神戸在住だった<いわろう>は,高校入学したてにバイク(50ccのスーパーカブ)を購入し愛用していた。その日は友人宅に、借りていたレコード盤を返すべく、バイクのハンドルにそれを引っかけて爽快に走っていた。当時の神戸には、都電荒川線のような路面電車が走っていた。その路面電車に乗ろうとして、ふらふらと道路に歩み出た老紳士を<いわろう>は、交わしたと思い、右手のアクセルを吹かせた。その瞬間、老紳士は予想に反して後戻りしたのだ。バイクと老紳士は、もつれるように路上に投げ出された。幸い<いわろう>はかすり傷だけだったし、老紳士も掛けていたメガネで少し裂傷を負っただけだった。
 
パトカーに乗ったのは、後にも先にもこのときだけだ。警察から<だろう運転>を厳しく注意された。やれやれ、と思って<事故>を忘れかけていた一週間程たった頃、その老紳士から電話が入った。「あの後、通院で仕事も出来ず!生活費も稼げない!耳も聞こえづらくなった!・・・」と周りの<入れ知恵?>で<ゆすり>まがいなことを言ってきたのだ。困り果てているのを、兄が聞きつけ「オレに任せろ!」と言ってくれた。その老紳士のところへ出向き<解決>してくれたのだ。

 後で知ったのだが、やはり老紳士の言葉は全部嘘で、病院になんか一度も行かず、通常通りに生活しているとのことだった。兄の秘策とは・・・「Y新聞に知り合いがいる。あまりいい加減なことを言って未成年をいじめれば・・・」新聞社に言わざるを得ないと、すごんだみたいだ!。それを聞いた老紳士は即座に<言い分>を全部取り下げ、頭を下げたらしい。実はそのときの兄の勤め先は、Y紙のグループ広告社勤務だったんだが・・・。
2006/6/13
by iwaserou | 2006-06-13 23:49

フリーター

  平成 12年版労働白書ではフリーターを「年齢が 15~34 歳。アルバイト・パートである雇用者で,男性については継続就業年数が 1~5 年未満の者,女性については未婚で仕事を主にしている者。また,現在無業の者についてもパート,アルバイトの仕事を希望する者」と定義している。一方、三省堂の「デイリー 新語辞典」によると、<定職に就かず,アルバイトで生計を立てる人。就労意識の変化により,働き方のひとつとして定着>となっている。そうなんだ!<働き方>のひとつのあり方と認知されているのだ。
 
  ところが、昨日(11日)の朝日新聞の社説では、(以下抜粋)・・・民間企業も積極的に取り組んでほしい。企業の業績が回復したのも、正社員の給与を抑える一方で、新卒の採用を抑制し、派遣社員やアルバイト、パートを雇うことで人件費を削ってきたからだ。業績回復の陰で割を食った若者に、再挑戦する機会を設けるのは、企業の社会的責任ではないか。・・・当人の意欲が欠かせないのは言うまでもない。だが、「卒業したら就職難だった」という運の悪さは極力修正したい。(ここまで社説抜粋)と、まことしやかにフリターの<肩>を随分と持った論調には、<いわろう>に言わせろう!と異論を唱えたい。 

  なんでもかんでも<他人の所為>にして、<甘えの構造>を助長するから<フリター>を生んだのだ。誤解されては叶わないので、ハッキリと言っておこう。<いわろう>は<フリーター>が悪いと言っているのでは、決してないのだ。<フリーター>も自らが責任を持ったひとつのライフスタイルなのだ。<社会>がとやかく<お世話>なんかする必要などないのだ。腐ったような<企業>に就職なんかしたくない!と一時期<フリーターもどき>の生活だった息子に「じゃあ!自ら起業しろ!」と言ったことがある。ところが「オヤジが起業したときと、今とでは時代が違うんだ!」と息子に一蹴されてしまった。
 
  その通りだろう。確かにいつもいつも<時代は違う>のだ。だからこそ、その時代に<順応>すべく<努力>が必要なのだ。確かに<社会>が生んだ<フリーター>という申し子なのだろうが、あくまでも<道>を切り開いて行くのは<フリーター>自身のみであって、間違っても<「卒業したら就職難だった」という運の悪さは極力修正>してあげる必要は全くないのだ。
2006/6/12
by iwaserou | 2006-06-12 23:53

週末に俄主婦

  先日、東大病院(東京都文京区)で、心筋梗塞(しんきんこうそく)を起こした93歳の女性の心臓の壁に開いた穴をふさぐ手術に成功したと報道され、最高齢の記録更新を知ったところだったのに、今日痛ましい事件を知った。
 
  11日深夜、大阪で男性から「妻の首をひもで絞めて殺した」と110番通報があった。妻の無職松原文子さん(77)が夫に殺害され、夫の松原三郎容疑者(81)は殺人容疑で逮捕された。 ・・・調べでは、三郎容疑者は文子さんと2人暮らし。文子さんは8年前から糖尿病を患って自宅療養中で、三郎容疑者も心臓病などで入退院を繰り返していた。「看病に疲れた。妻を殺して自分も死ぬつもりだった」と供述しているという。 近所の人によると、娘や息子らが交代で訪れ、看病を手助けしていた。一家を知る女性は「みんな仲良く、一生懸命だったのに。気の毒です」と声を詰まらせた。(2006年06月11日14時01分アサヒドットコムを抜粋、編集)
 
  この記事を読みながら<いわろう>は11年前亡くした父を思った。晩年は、前立腺ガンを患い<人工膀胱>として横腹からビニールの管で老廃物を取り出す不自由な体だった。そんな<一人暮らし>の父を<いわろう>の兄弟が交代の泊まりがけで、一年ほど看病したことも同時に思い出していた。確かに、世間から見れば松原さん親子のように<みんな仲良く、一生懸命・・・>に写っただろう。しかし、現実は、全く違ったものだった。 

  父側から見れば、子供達に交代に会えるし、我が儘も通るし、二三日おきに気分も変化して良かったのかも知れない。だが、子供達側からすれば、数々の葛藤があった。当時、東京在住の<いわろう>は、主に土日担当にしてもらっていだのだが、<神戸>の父のもとへ戻ってゆくだけでも大変な労力が必要だった。金曜日の仕事を目一杯こなして、東京駅八重洲口から<深夜バス>に乗り込み、早朝の<神戸>に疲れ果てた身体でたどり着く週末がおおよそ一年ほど続いた。

  炊事、洗濯、掃除と<週末俄主婦>と<ビニールパイプ洗浄>が主な仕事だった。「なんで?東京のぼくが、それも独立したての大切な時期に・・・来なければならない・・・」そう言っては関西在住の兄弟達とよく揉めたものだったが、今になって<親孝行の真似事>をさせてもらって<感謝>している。
2006/6/11
by iwaserou | 2006-06-11 23:46

奥さん孝行?

  妻がフルタイムで働いていても夫の2割はまったく家事をしていない――。こんな実態が9日、社会保障・人口問題研究所が発表した「全国家庭動向調査」でわかった。・・・専業主婦世帯では妻への依存度はさらに高く、35.3%の夫はまったく家事をしていなかった。・・・ 意識面では、「夫も家事や育児を平等に分担するべきだ」とした妻は82.8%で、前回より約6ポイント増えた。夫が役割を果たしてくれることを期待する妻は逆に約41%と、前回より6ポイント以上低くなっている。(2006年06月09日23時07分アサヒドットコムの記事より抜粋引用) 
 
先日、社員食堂の昼食後の雑談で、その<家事>が話題になった。「うちの旦那さんなんか何にもしないのだから、失礼しちゃうわ!」四十代の女子社員Kさんが言えば「うちの人なんか、家の中を探す手間がいらないの!」テレビの前に座り込んだまま一歩たりとも動かないから、用があるときはテレビのところへ行けばいいのだと愚痴るSさん。 
 そんな話の矛先が「岩瀬さんなんか、優しそうだから奥様のお手伝いをいつもするんでしょう?」とKさんから振られてきた。

「う~ん・・・」口ごもっている<いわろう>に構わず「この年代の方達は奥さん孝行の方が多いってテレビで言ってたわ!」てSさんの追い打ち発言。「お風呂は、だいたい私が掃除やることに・・・」<いわろう>が話を言い終わるのも待たずに「ヘェ~羨ましい!」女性陣一同に口をそろえて感心されてしまった。 
 
あのとき、言いそびれたのだが、何も<奥さん孝行>でやっているのではないのだ。誰のためでもない、<この自分>のためにやっているのだ。というのも、風呂に入ったとき<ヌルッ>とした感じがあれば嫌なため、試しに一度<掃除>を家人にして見せたのだ。それが<好評>で、それ以来<風呂掃除担当>に、なってしまったのだ。つまり<自分のため>にやっているだけで<褒めたもの>でもないのだ。実際、風呂掃除は<男の仕事>と言って良いほど、結構重労働なのだ。それが<適度の足腰の運動>になり、老化現象を少しでも抑える<無料の スポーツジム>に通っていると思って、毎日<風呂を磨いて>いるのだ。
2006/6/10
by iwaserou | 2006-06-10 01:42

中身が勝負だ!

  トム・ハンクス主演、ロン・ハワード監督の映画『ダ・ヴィンチ・コード』が、今日全世界で同時公開された。これは全世界で4000万部売れている超ベストセラー小説「 ダ・ヴィンチ・コード」の映画化らしい。日本国内では、過去最高の規模となる全国863スクリーンで上映され、早朝から熱心なファンが詰めかけ、東京・有楽町の日劇1では、午前8時40分に第1回の上映がスタート。午前6時ごろから、観客の列ができ始め、開場前に約400人が並んだ。また、3スクリーンで上映した渋谷の渋東シネタワーでは、若者を中心に約1000人の観客が行列を作った。(参考:読売新聞など引用)

  脇役にはフランス司法警察のベズ・ファーシュ警部役で、我が国にも根強いファンが多いジャン・レノが登場する。<いわろう>は残念ながら原作はまだ読んでいないのだが、ストーリーは、かなり原作に忠実らしい。<レオン>以来の一ファンとしてジャン・レノを観に行かねばならないと思っている。

 「ジ!エンド!」。中学で英語を習い始めていた頃に観たチャールトン・ヘストン主演のアメリカ映画<北京の55日>のエンドマークに思わずそう呟いてしまった労君。ザエンドではなくジエンドなることを知ったかぶりに口にしたかったのだろう。サラリーマンの初給料で連れて行ってくれた兄が隣の席で「ジ!エンド!か・・・」とほくそ笑んだ。その後も何度となく、その<ジ!エンド!>で兄にからかわれたことを思い出した。そういえばあの映画は、兄が奢ってくれた最初で最後の映画だった。70ミリフィルム(?)の大画面だ!と当時は随分話題になったように記憶しているが、確か大阪・梅田の劇場だった。ストーリーは忘れてしまったが、中国で勃発した義和団事変を題材にしていたように覚えている。亡くなられた伊丹十三監督も出演されていた。そして大画面の女優エヴァ・ガードナーの妖艶さを今でも思い出す。

  映画産業があまり思わしくない昨今でも、話題性があれば、それなりに映画館に観客は戻ってくるのだ。DVDなどですぐに観られる状況があるとしても、劇場の音響と大スクリーンでの映像の迫力にはまだまだ魅力がある。観客を劇場に取り戻すのは料金の問題ではなく<中身が勝負>なのだ。<いわろう>は邦画隆盛時代の再来を待望する一人なのだ。
2006/5/20
by iwaserou | 2006-05-20 23:35

一番の楽しみ

  <第三のビール>う~ん?はてな?<第三の男>ならよく知っているのだが。夕刊を開いて考え込んだ。<第三のビール、発砲酒を抜く>おいおい!そんなにどんどん話を進めないでくれ!下戸である<いわろう>には、別世界のニュースなのだ。<第三のビール>とは、通常のビールとは異なり、主原料を麦芽やホップなどに限定しないビール風味のアルコール飲料の俗称で、原材料に工夫がほどこされているため、課税額が低く抑えられ一般のビールや発泡酒より低価格で販売されているらしい。この第三のビールは5月からの酒税法改正で350ミリリットル缶あたり3.8円増税され、値上がり前の駆け込み需要が膨らんだため<第三のビール、発砲酒を抜く>ことになったとか・・・。
 
  肝臓はアルコールを酸化させ、アセトアルデヒドという有害物質に変える。この有害物質が吐き気や頭痛といった悪酔いの原因となる。肝臓はさらにこれを分解し、正常な状態に戻す能力を持っている。この分解能力には個人差があり、その能力が極めて低い人が<下戸>というわけだ。ところで欧米人にはそれを表す<言葉>すらなく、アジア人に多いこの<下戸>は遺伝子によるところが大きいことは、ほぼ常識になっている。
 
  <いわろう>には二人の息子がある。ところがだ、この二人が<下戸>と<上戸>の真反対なのだ。長男は、私の血を引いてか<下戸>で、次男が<上戸>なのだ。長男の<下戸>は筋金入りだ。酒の<さ>っと聞いただけで酔い、奈良漬けでも酔っぱらう。次男の<上戸>もこれまた筋金入りだ。いまだかつて酔ったところを見たことがない。中学の頃から母方の法事なんかで、内緒でチビリチビリやっていたようだ。
 
  この二人、酒の強さも真反対なら性格も真反対なのだ。長男は饒舌家で積極的で、群がらず、どちらかと言うと外向的だが頑固だ、次男は寡黙で消極的で、内向的が故に群がり交友関係が男女ともに多く社交的で、頻繁に出歩き<午前様>の常習者なのだ。
 
  でも長男はまだ三十歳で、次男は二十五歳である。彼らは<一人前の大人>だと思っているだろうが、まだまだこれから<化ける>のだ。<いわろう>は三十三歳にして、大きな人生転換とともに<性格>も大きく変貌した。息子二人のこれからの<変貌>が<いわろう>の一番の楽しみだ。あとは黙ってそれを待つだけだ。
2006/5/16
by iwaserou | 2006-05-16 23:09

古女房を思った

 「おとといのお昼は何食べた?」って聞かれて即座に、それも正確にどれ程の人が応えられるのだろうか?また、突然街で見掛けた芸能人の名前を「ほら!あの連ドラのあの役の・・ほら?」ってなかなか名前が出てこなかったりする。「これってそろそろ、私も認知症なのかなぁ?」って落ち込むことがある。人生五十年以上もやってくれば、そんなこと誰しもあるだろう?いや、むしろ年齢にはあまり関係がなさそうで、それらは脳の基本的な働きによるものだそうだ。

 我々の脳の記憶を司っている器官では、必要なものとそうでないものを取捨選択して、自分にはあまり必要でないものについては記憶せずに、重要なものだけを記憶しているのだそうだ。コンピューターとの決定的違いがこの<忘却>するということらしい。おとといの昼飯に何を喰ったというより、今晩あれが食べたいと食欲をそそる食べ物に思いを巡らす方が、よほど生命維持には必要ということだろう。うまくできてるもんだ。この<忘却>する能力がなければ、脳の記憶容量がすぐにパンクしてしまうだろう。
 
 久しぶりに訪問した客先で、そこの社長さんに突然聞かれた。「岩瀬君!観たかネ?」
「・・・?」「いや~女房に連れられてネ」F社長は、この間の土曜日に封切った映画<明日の記憶>を夫婦で観てきたのだそうだ。F社長とは長年おつき合いさせていただいているのだが、一度も映画の話題なんか出たこともないのに・・・。「よかったね!文句なしだよ!」F社長はベタ褒めである。さすがに国際スターだね!渡辺兼が良かった!ってF社長は力説するのだ。

「いやネ!カミさんがネ!行こう!行こう!ってネ!誘うもんだから・・・」しきりにそう言い訳しながら、脚本がいいんだヨ!伏線が上手く施されていて、感情の高ぶりが計算されつくしていて、映画なんか観て泣くもんかって出掛けたF社長さんが、ついに負けて目頭にハンカチを当ててしまったそうだ。若年性アルツハイマーの病気のことを考えさせられるより、夫婦のあり方を考えさせられたらしい。ラスト近くでは、どちらともなく手と手を握り合っていたって、臆面もなく話していた。岩瀬さんもご夫婦で行かれたらいいですよ!F社長は帰り際もそう言っていた。<いわろう>は帰りのメトロでウトウトしながら、三十余年共に夫婦している古女房を思っていた。
2006/5/15
by iwaserou | 2006-05-15 22:30

神戸はどっちだ?

  ピンポ~ン 「宅配便です!」印鑑を押して受け取って、両手に抱えたひとつの箱。なんと、<いわろう>の寡黙な次男から家のカミさんへの<母の日のプレゼント>カーネーションの花束だった。「ノルマなのよネ~」カミさんは受け取るなりそんなことを言った。次男は大手の某運送会社に勤務するサラリーマンで、社員に<ノルマ>をかせられたから仕方なく送ったのだと言うのだ。「素直に感謝しろ!」即座に<いわろう>はカミさんを叱責した。息子が、母親に送ってくれた行為に陰口でも難癖をつけてどうする。<ノルマ>だろうがなんだろうが、送らない奴は送ってくれないのだ。母の日すら忘れている奴もいるご時勢に、その言いぐさはないだろう。
 
<いわろう>の母親は昭和54年8月10日午後12時25分、入院先のS病院で、心臓に直接<電気ショック>を何度も与えられながらも、蘇生することなく、<いわろう>の涙溢れる瞳の中で、この世を去った。享年65歳<いわろう>31歳の猛烈に残暑厳しい昼下がりだった。父から<母危篤>の電話を職場に受けて、どんなに急いでS病院に急いだことか?飛び込んだ病室の光景は今でも鮮明に瞼に残っている。
 
飛び込んだドアーと真反対の窓から、差し込む夏の日差しの逆光に、浮かぶ光景は筆舌しがたいものだった。馬乗りの医者が、母の心臓めがけて、電気ショックをやっているところだった。<いわろう>は涙声で医者に懇願した。「もう!やめて!もういいから!」
医者はそんな言葉を聞きもせず、ただひたすらにショックを与え続けた。その度に母の身体は弓なりになり、単なる一個の物体のようにベットで上下していた。
 
母の数々ある思い出の中で、もうひとつだけ選ぶとしたら、やはり幼年時代のあの怪我のときの思い出だろう。少学二三年の頃、近所の子供達とチャンバラごっこをして、追われ逃げ惑っているとき、足がもつれ転んで溝のコンクリートの端に左瞼をぶつけ、裂傷を負い、左目が真っ赤な血だらけになった。当時の<いわろう>はこのまま失明してしまうのだと落胆していた。そのとき病院まで背負いながら「大丈夫だから!」って宥めてくれた母のあの広くて暖かった背中の感触だろう。<いわろう>にはカーネーションを捧げるあの愛情溢れる背中の母は、この世にはもういない。母の眠る墓のある神戸の方向に、ただただ合掌する母の日だった。
2006/5/14
by iwaserou | 2006-05-14 22:53

兄のこと

 大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手がレッドソックス戦の一回表の守備中に左手首を骨折した。巨人入団一年目から続いていた日米通算の連続試合出場は1768試合で残念ながら、ストップした。誰よりも本人が一番、残念で悔しい思いをしているだろう。
 野球、巨人とくると、たった一人の巨人ファンの兄のことを思う。<いわろう>は二男三女の五人兄弟の末子である。本当は三男三女の六人兄弟だったのだが、長男は赤ちゃんの頃、重い肺炎で亡くなっている。母が晩年になって、風邪気味の赤ん坊を映画館に連れて行き、風邪をこじらせたのが大きな原因だったと悔恨の念に沈んでいたのを覚えている。
 
 ところで、その次男でありながら長男の兄は、中学、高校を通して野球部のレギュラーで活躍したスポーツマンである。当時は父親と<野球部を辞めろ!辞めない!> で小競り合いをよくしていたのだが、終いには勝手にしろってことになってしまっていた。その兄の決まって自慢するのが<甲子園のグランド>での体験だ。兵庫県代表予選は、あの甲子園のグランドで執り行われていたからだ。晴れの全国大会に出場した経験はないのだが。兵庫県在住であったばっかりに、貴重な体験が出来ている。<甲子園の土の感触は違う>らしいのだが、野球そのものに、あまり興味のない<いわろう>には、なんの値打ちもない体験だと思う。

 その九つ年上の兄が、子供の頃恐ろしくて、近寄りがたい存在だった。兄と子供の頃は同室で寝起きを共にしていた。大学受験勉強を深夜まで頑張っている兄の背中は、とても凛々しく尊敬と憧れをも持っていた。その当時の<いわろう>は、まだ小学生で少年だったので、よけいに大人っぽくなってゆく兄が眩しかったのだろう。
 
それから何十年か時が流れ、兄も私も結婚し、子供を持ちお互いに父親となったとき、一人の男として向き合った兄の頼りなさには、何度となく落胆した。<いわろう>が、とても優秀であると言う意味ではない。生き方、考え方の違いが歴然としてきたからだろう。もちろん、どちらがいいという比較論でもない。互いを認め合う心が、現在の兄にも私にも欠けているように思う。もう、子供の頃にキャッボールを教えてくれた<お兄ちゃん>は何処にもいない・・・。いま、いるのは対峙する無感心な男同士だ・・・。
2006/5/12
by iwaserou | 2006-05-12 23:36

一番古い記憶は?

 ♪だるまの模様が チョイト気にかかる・・・西条 八十 作詞、古賀 政男 作曲で、久保 幸江が唄って、昭和26年に大ヒットした「トンコ節」の一節だ。
 戦後の特需景気で浮かれた世の中に、繰り返し繰り返し流されたのだろう。岩瀬の幼年の頃、この一節をよく、口ずさみ周りの大人達に拍手喝采?の末、失笑されていたらしい。
 
  自分の一番古い記憶は何ですか?って先日あるラジオ放送の企画でリスナーに聞いていた。そのとき、太陽光線が燦々と降り注ぐ縁側で母と数人のおばさん達が、ガーガーいわせて自動編み機で編み物をしている傍らで、♪だるまの模様~・・・って壁にもたれた労少年が、口ずさんでいる光景を思い出したのだ。
 時代は26年だったとすると、労君はわずかに3歳ということになる。自動編み機の教室?を我が家でやっている状況からして、ひょっとすると30年に入っていたのかも知れない。いずれにしても小学校入学前の子供が唄う唄ではなく、近所のおばさん連中にしてみれば、真面目な顔で唄う労君を見て、さぞかし可笑しかったのだろう。
 
  改めて、ネットでその歌詞を拾ってきた。それはこんな歌詞だった。

一、あなたのくれた 帯どめの だるまの模様が チョイト気にかかる さんざ遊んで   ころが して あとでアッサリつぶす気か ネー トンコトンコ 
二、言えばよかった 一言が 何故に言えない 打ち明けられない バカな顔して また  帰る 恋は苦しい おぼろ月 ネー トンコトンコ
三、自分の浮気は 棚に上げ 留守に訪ねた 男はないか 髪の乱れが あやしいと
  これが男の くせかいな ネー トンコトンコ
四、こうしてこうすりゃ こうなると 知りつつこうして こうなったから 惚れた私が  悪いのか  迷わすおまえが 悪いのか ネー トンコトンコ

なんと艶っぽい唄。一節だけだといい、歌っていた自分に赤面した。当時の労のことを確認できる父も母も今は、この世にいない。自分の子供の頃に舞い戻ったら、亡き母の笑顔に会うことが出来た・・・こどもの日だった。
by iwaserou | 2006-05-05 22:10


<いわろう>は、団塊世代のジジイです!今日も元気だ!ブログが書ける!


by いわろう

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